目次
はじめに
FXでも株式でも、先物取引(日経225、NYダウ、小麦、金、原油)、ビットコインであっても相場には「逆張り」と「順張り」という投資手法が存在します。
これら2つの投資手法のどちらが正しいのか?については昔から議論があり、永遠のテーマでもあります。
しかし、勝っていくための方針を決めるには、順張りと逆張りのメリット、デメリットを知り、どちらの手法が自分の性格(適性)に合っているのかを調べておいた方がよいでしょう!
トレードに向いていないのは当然である
冒頭から拍子抜けするかもしれないが、文明社会に生きる我々人間はそもそもトレードには向いていない。
なぜなら、相場の世界は一般常識やモラル、物理法則も一切通用しないからです。
値動きというのは心理と需給の綱引きで動いていますが非常に天邪鬼(あまのじゃく)であり、100%の確率で予測することは出来ません。
トレードはそうした中で様子見、エントリー、利食い、ロスカットのすべてを自分で判断しなければなりません。したがって、自分の性格がどのようにトレードへ影響を及ぼしているのか?という視点を持ち、戦略を選び、対応していく必要があります。
×逆張りに向かない性格
逆張りをすると負けを引き込みやすい特徴は、血気盛んで頑固なタイプです。
また、落下したものはバウンドし、上昇したものは重力によって落下する といった日常的な物理法則をイメージしてしまう方も注意が必要です。相場には物理法則とは真逆と言っていいほどの意図的なタイムラグがあり、我々がストレスを感じるように動く傾向があるからです。
せっかちで欲張りな方も注意してください。
〇逆張りに適した性格
逆張りは長期(日足~週足)でのトレンドラインや移動平均線、過去の保ち合い(上限・下限)で効果を発揮します。
そのため、自分が決めたラインまで待つことができる気の長い方が向いています。ラインに触れずに切り返えしたら諦めるくらいの潔さが必要です。
テクニカル通りに底を買ったつもりでも想定外に下がり続けたり、リバウンドするまでにタイムラグがあるため、逆張りはそれらに対応する能力が問われます。
自身の判断・分析を信じ、その後の反転をじっと待ち続けられる忍耐と、損失を受け入れる寛大さに加え、それらを支える資金力も問われる手法です。
×順張りに向かない性格
順張りは相場背景や値動き、各時間軸におけるテクニカルといった準備すべき内容が多いため、戦略を立てることが面倒くさいと思ってしまう方には向いていません。
また、順張りは流れに沿って仕掛ける手法なので、簡単だと思われがちですが、常識とは乖離したポイントでエントリーすることも多く、心理的に非常に勇気のいる手法です。
前日の値動きや相場背景から群集心理を読み取るスキルと俯瞰力が試される手法でもあります。
〇順張りに適した性格
①勇敢、②適当主義(頭と尻尾はくれてやれ)、③責任感がある、④マニュアルをしっかり読み込むタイプ、⑤几帳面、⑥自分の考えと違ってもマニュアル通り行動する、⑦慎重、⑧全体の流れ・相手の意見を尊重する、⑨準備を大切にする、⑩同時並列に物事を考える、⑪揉め事があれば上手に仲裁できる、⑫シナリオを裏付ける行動・嘘を見破る刑事タイプ
順張りで成果を上げている方の多くは視野が広く、信念があるタイプです。「天底は当てることは出来ない」 という立場で構え、特定の時間軸と値動きに的を絞った行動をします。
裏を返すと、それ以外の値動きは諦める という潔さがあります。
自分の感覚とは違った方向や価格帯であっても、ルールに従って身を委ねることが出来る信念と勇気を兼ね備えた方に順張りは向いています。
前週や前日の値動きから負けている方の立場を汲み取って、大口が追撃する可能性に乗っていく能力が試される手法です。
マーケットに参加している時の自分と群集心理
マーケットに参加すると本当の自分(性格)が顔を出します。本当の自分からは逃れようがないため、自分自身を管理することにフォーカスすべきです。
例えば、特定のチャートの背景や時間帯、連敗した直後、連勝した直後はトレードをしない(その場を離れる)といった禁止項目を作っておくとよいでしょう。
また、トレードを優位に進めるには、チャートに隠れている「群集心理」を読み取ることが重要です。
「群集心理」を読み解くスキルを磨くには、自分が失敗した時はこんなことをしていた、こんな風に思い込んでいた、というような経験をもとに、似た局面で相手の行動に注意を向けてみてください。
自分自身の衝動を抑える一方で、衝動を抑えられなかったその他・群集の状況を観察し、心理を汲み取ることに重きを置くことで、成功への道が開けるはずです。
詳しくはこちら(テクニカル教室)をご覧ください。
大きな予測の危険性
コロナウイルス、台湾有事、中国経済など、悲報のニュースを目にして負けたことはありませんか?
トレードにおいて判断が難しい状況になると、どうしても権威のある証券アナリストの意見に頼りたくなったり、ニュースでのバイアスが強くなるものです。しかし、アナリストは既に起きたことを解説する専門家であって、未来の価格を的中させる専門家ではありません。
マーケットを支配しているのは群集心理を巧みに誘導している影のプレーヤ(大口投資家)です。
大きな予測に過度な期待をせず、冷静に状況を分析し、自身で判断できるようになりましょう。
まとめ・柔軟に使い分ける
「自分は順張りに向いているから常にトレンドに従う」とか、「自分は逆張りと決めたからいつも天底を狙う」と決め付けるべきではありません。順張り、逆張りどちらか一辺倒でなく、その時々に応じた柔軟な姿勢を取るべきです。いずれの方針も理にかなった手法ですが、勝率100%の手法は存在しません。
またトレンドが判断できない状況「保ち合い」 になった場合では、保ち合い上限・下限での逆張りが向いています。順張りで大きな利益きを狙う場合には、保ち合いからトレンドが発生する背景と値動きの初動を捉える能力が結果に大きく寄与します。
いつ天井となり、どこが底となるのかを全て当てることは出来ませんが、必要な準備を整え、一貫性のある手法を用いることで、精度の高いトレードを展開することができます。
どんな投資手法にも長所と短所があることを学び、適材適所で柔軟に使い分けた方が良いでしょう。
当相場塾の方針、戦略が参考になれば幸いです。
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