チャートから心理を読み解く力の上達には、まず負けている人の状況、気持ちを考えることが、シンプルで効果的です。
※ 自分が勝つためのエントリーポイントを考えるのではない点に注意してください。
チャート読心術教室は今回で4回目になります。今回は保ち合いにおける買っている側の心理についてやっていきます。
保ち合い上限で順張り(買い)をした時の投資家心理について
まず、下↓のチャート(日経225先物・ナイト込み・60分足)をご覧ください。
①ザラ場・寄り付き(27300円)~②ザラ場引け
保ち合い上限(27300円)で順張りの買いを仕掛けたが②6時間近く経っても上がらず27300円を割り込んできた。引けにかけて⑩のような強い上昇が起こることを期待してポジションをナイトに持ち込もうとする心理があることを想定してみてください。(期待による持ち越し)
保ち合い下限で逆張り(買い)をした時の投資家心理について
③ナイト・寄り付き(27200~27100円)
ザラ場での上昇の期待とは裏腹にギャップダウンで寄り付いた。しかし27100円を安値として④⑤のように保ち合っていることから、ナンピン買いや新規での買いを入れたくなる衝動が起こる。
背景には保ち合いという記憶が刷り込まれているため、少しくらい大丈夫だろう!といった感じで買ってしまう傾向にあります。(期待・執着によるナンピン買い)
⑥ナイト・深夜(27000円)
ロスカットに設定していた27000円を割り込み、全てのポジションがなくなった。
ナンピンを入れていた場合にはかなりの損失となる。その後、徹夜してチャートを眺めていたら今度は⑦上昇を始めてナイトが引けた。(期待からロスカットへの失望)
⑧ザラ場寄り付き(26940円)~⑨ザラ場引け(27000円)
ナイト終値27070円から130円ギャップダウンして寄り付いた。保ち合い下限・大台である27000円から反発出来ずにギャップダウンしたため、逆張り目線で買っていた方が狼狽している心理が伺える。(逆張りで買っている者の狼狽)
本格的な上昇を開始するまでには10時間後となるため、ナンピンで買っていたものは耐えられない苦痛を長時間味わうことになり、⑪のような下落を心配し始め自らポジションを閉じてしまう傾向にあります。(苦痛の連続からの逃避)
以上のように保ち合いの買いにおいても負けている者が確実に存在します。
そのように負けている側の気持ち・立場をチャートから汲み取ることが出来ると、自分のトレードはどうするべきか?が見えてきます。
保ち合いで気持ちが苦しくなったり、大衆心理が分からなくなった時は、この説明を読み返すことをお勧めします。
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